lockrock発音の違い ── /l/ vs /r/
lockとrockの聞き分けと発し分けは、日本語のラ行音という強力なフィルターが原因で困難を極めます。日本語のラ行は舌先で歯茎を弾く「はじき音」ですが、英語の/l/は舌先を歯茎に固定して側面から息を流す「側面音」、/r/は舌先をどこにも触れさせず奥に引く「接近音」です。日本人は無意識にこれらを日本語のラ行に変換して処理しようとするため、どちらも同じ音に聞こえてしまいます。/l/は舌先を歯茎に固定する物理的な接触が不可欠であり、/r/は舌を浮かせて空間を作るという、真逆の口腔内動作が必要です。この物理的な舌の動きの差を明確に意識し、舌先を歯茎に押し付けるか、あるいは完全に浮かせたままにするかという二択を徹底することで、初めてこの二つの音は別個の音として脳に認識されるようになります。
錠前、鍵
舌先を上の歯の付け根にしっかり押し当てて音を出す。
岩、石
舌先をどこにも触れさせず、舌全体を奥に引いてこもった音を出す。
錠前、鍵
Please make sure to lock the front door.
── 玄関の鍵を必ずかけてください。
岩、石
The boat hit a large rock in the water.
── ボートが水中の大きな岩に衝突した。
01 ── 語末の /l/ で舌先が歯茎に届かず脱落してしまう
日本語は語末が母音で終わる言語であるため、子音で音を終えるという動作に慣れていません。特に/l/の音は、舌先を上の歯茎に押し当てて音を止めるという動作が必要ですが、多くの日本人は舌を宙に浮かせたままにしてしまい、結果として音が曖昧になります。これを克服するには、あえて大げさに舌先を歯茎に押し付け、音が完全に遮断される感覚を身体に覚えさせる必要があります。舌先が歯茎に触れていない状態では、英語の/l/らしい響きは決して生まれません。
02 ── /r/ を日本語のラ行で代用して発音してしまう
日本人が/r/を発音する際、最も多い誤りが日本語のラ行音で代用することです。日本語のラ行は舌先で歯茎を弾く動作を伴いますが、英語の/r/は舌先を口内のどこにも触れさせてはいけません。舌全体を奥に引き、喉の奥を少し狭めるような感覚で音を出すのが正解です。舌先が歯茎に触れた瞬間にそれは英語の/r/ではなく、日本語のラ行あるいは/l/に近い音へと変質してしまいます。鏡を見て、舌先がどこにも触れていないことを確認する練習が不可欠です。
片方を出して、もう片方を出す。
二つを交互に発音すると、違いが体に入ってきます。
どちらの単語でも、それぞれの音を意識して発音してみてください。
舌先を上の歯の付け根にしっかり押し当てて音を出す。
舌先をどこにも触れさせず、舌全体を奥に引いてこもった音を出す。
この対は、この章で扱います
第12章「舌の三大関門 ― L、R、TH の2種類」
読了 約25分
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