口英語
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第1章

努力ではなく、
“物理” の問題だった。

診断のスコアを見て、何を感じましたか?
いずれにせよ、その数字は、あなたの “努力の量” を測るものではありません。

これから、ある一つの考え方を、お伝えします。
これを受け入れた瞬間に、私は3年間悩み続けてきた何かから、
スッと解放されました。

発音とは、努力の問題ではなく、物理の問題です。

あなたが楽器を初めて手にしたとき、
いきなり “気持ち” で美しい音は出ませんでした。
指の置き方、息の入れ方、唇の角度。
先に物理があり、その後に表現があったはずです。

ところが、英語の発音だけは、
なぜか私たちは “気合い” や “耳” や “留学経験” のせいに してきました。

本当はそうではなく、口の中の楽器を英語用に組み替える。
ただ、それだけのことです。


日本語の口、英語の口。

日本語を話すとき、私たちの舌は、ほとんど動きません。
口の中央に、丸まった猫のように収まったまま、
5つの母音(あ・い・う・え・お)を、平らに発音していきます。

対して、英語を話すネイティブの口の中では、
舌が、ジムでトレーニングしているような働きをしています。
前へ、後ろへ、上へ、下へ、丸めて、平らにして、
22種類の母音を、別々の位置で作り分けているのです。

この物理的な差を知らないまま、
「Lの音は前歯の裏」とだけ習って、英語を発音しようとする。
それは、ピアノの鍵盤の位置だけ覚えて、ベートーヴェンを弾こうとするようなものです。

ここまで読んで、悲観しないでください。
逆です。
これは、朗報です。

なぜなら、物理は、訓練できる。
気合いは、訓練できないからです。

Try it · 音声認識デモ

この単語を、マイクに向かって発音してみてください。

今回の単語意識する音
thirty
th の音と、語尾の y を意識して

発音すると、この場で認識結果・スコア・録音履歴・前回比が表示されます。

いま口にした単語は、ついさっきまでとは少し違う口で発音されたはずです。

知識を得てから、それを使って音を出すまでに、
本来あるはずの何時間ものラグが、ここではほぼゼロになる。
これが、この教材が “読む本” である理由です。

第2章では、母音5個と22個の差を、口の中の地図として一つずつ描いていきます。