worldの発音 ── /wɜːrld/ を、日本人の口で出すために。
worldはわずか1音節の単語ですが、日本人が発音すると「ワールド」のように3モーラへと無意識に膨らんでしまいます。この単語の難しさは、母音の/ɜːr/と、その直後に続く/l/、さらに語末の/d/という、日本語には存在しない複雑な子音の連続にあります。特に/ɜːr/の「こもったアー」の音を平坦な日本語の「ア」で代用し、続く/l/で舌先を歯茎に当てる動作を省略してしまうため、英語らしい響きが失われがちです。改善の核心は、母音で舌を奥に引き込み、その状態から即座に舌先を歯茎へ跳ね上げる一連の筋肉運動を、1音節の中に凝縮して収めることにあります。
世界、地球、世の中
He has traveled all over the world.
── 彼は世界中を旅してきた。
The world is changing very rapidly.
── 世界は非常に急速に変化している。
- IPA
- /wɜːrld/
- 音節数
- 1
- 強勢の位置
- 第1音節
01 ── 出だしの/w/の唇のすぼめが不十分
worldの冒頭の/w/は、唇を強く突き出し、小さく丸めることで音の輪郭が決まります。日本人はこのすぼめが浅いため、音が弱く不明瞭になりがちです。改善するには、唇を一度「ウ」の形にしっかりと固めてから、素早く母音へと移行する意識が必要です。唇の緊張を維持したまま音を出すことで、続く/ɜːr/の音も引き締まり、単語全体に英語らしい推進力が生まれます。単なる「ワ」ではなく、唇の形状から音を作る感覚を養うことが重要です。
英語の/ɜːr/は、舌全体を奥に引き込み、喉の奥をこもらせる独特の響きを持つ音です。日本人はこれを日本語の「ア」で代用しがちですが、これでは音が平坦になり、英語特有の深みが消えてしまいます。正しく発音するには、舌の根元を喉の奥に近づけ、舌先をどこにも触れさせずに宙に浮かせた状態で音を響かせる必要があります。この「こもったアー」を習得することで、worldという単語が持つ重厚な響きを再現できるようになります。
03 ── 語末の/l/で舌先を歯茎に当てず脱落させる
日本語は語末が母音で終わる言語であるため、子音だけで終わる単語に対して、舌先を歯茎に当てる動作が反射的に省略されてしまいます。worldの/l/は、舌先を上歯茎の裏にしっかりと押し当てることで音を止め、その直後に/d/を添えるという緻密な動作が求められます。/l/を単なる母音として処理せず、舌先を確実に歯茎へ運ぶ物理的な動作を意識してください。この動作を徹底することで、単語の終わりが曖昧にならず、クリアな響きが得られます。
読むだけでは、口の地図は動きません。
下のマイクを押して、「world」を一度、声に出してみてください。
この単語を、マイクに向かって発音してみてください。
発音すると、この場で認識結果・スコア・録音履歴・前回比が表示されます。
この音は、この章で扱います
第12章「舌の三大関門 ― L、R、TH の2種類」
読了 約25分
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