motherの発音 ── /ˈmʌðər/ を、日本人の口で出すために。
motherは、日本語の「マザー」というカタカナ表記に引きずられ、3モーラで発音してしまうのが最大の落とし穴です。英語では2音節であり、第一音節に強勢を置く必要があります。日本人は/ʌ/を日本語の「ア」で代用し、/ð/を/z/や/d/に置き換え、最後の/ɜːr/を平坦な「アー」と発音しがちです。これら全てが重なることで、相手には「マザー」という別の音として認識されてしまいます。改善の核心は、母音の舌の位置を中央に固定し、/ð/でしっかりと摩擦音を出し、最後をこもったRの音で締めるという、口内の筋肉の精密な制御にあります。この単語を正しく発音することは、英語特有の音の連結とリズムを習得するための第一歩となります。
母, 母親, 産みの親
My mother is a very kind person.
── 私の母はとても優しい人です。
She has been a mother to three children.
── 彼女は3人の子供の母親として頑張ってきた。
- IPA
- /ˈmʌðər/
- 音節数
- 2
- 強勢の位置
- 第1音節
01 ── 母音 /ʌ/ が日本語の「ア」にすり替わる
多くの日本人は/ʌ/を日本語の「ア」と同一視してしまいます。しかし、英語の/ʌ/は舌の中央をわずかに持ち上げる独特の緊張感が必要です。日本語の「ア」のように口を大きく開いて前で発音すると、音の輪郭がぼやけ、英語らしい締まりが失われます。改善するには、口を大きく開けすぎず、舌の中央を意識して短く鋭く音を出す練習が有効です。この音を正しく出すことで、単語全体の響きが格段に引き締まり、ネイティブの発音に近づきます。
02 ── 声つきの TH /ð/ が /z/ や /d/ になる
motherに含まれる/ð/は、舌先を上の前歯の裏に軽く当てて声を出す摩擦音です。日本人はこの音を日本語にないものとして処理し、似た音である/z/や/d/で代用してしまいます。その結果、単語の核となる部分が不明瞭になり、聞き取りにくい発音になります。これを直すには、舌先を歯の間に挟む感覚を体得し、喉を震わせながら息を漏らす練習が必要です。/z/のように舌を歯茎に付けず、隙間から空気を送り出す感覚を意識することで、本来の音に近づけることができます。
語尾の/ɜːr/は、舌全体を奥に引き込み、こもらせるような響きを持つRの音です。日本人はこれを単なる「アー」と平坦に発音しがちですが、これでは英語の音節としての重みが不足します。この音を改善するには、舌先をどこにも触れさせず、舌の根元を喉の奥に引き寄せる感覚が不可欠です。日本語にはないこの「こもったR」の響きを意識的に作り出すことで、単語の最後が力強く、かつ自然に収まるようになります。鏡を見て舌の位置を確認しながら、音の深みを追求してください。
読むだけでは、口の地図は動きません。
下のマイクを押して、「mother」を一度、声に出してみてください。
この単語を、マイクに向かって発音してみてください。
発音すると、この場で認識結果・スコア・録音履歴・前回比が表示されます。
この音は、この章で扱います
第3章「L、R、TH ― 教室では教わらなかった、3つの真実」
読了 約20分
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