personの発音 ── /ˈpɜːrsən/ を、日本人の口で出すために。
personは、一見単純な単語に見えますが、日本人が発音すると「パーソン」という3モーラに膨らみ、英語本来の響きから大きく乖離します。最大の難所は、第1音節に含まれる/ɜːr/の音です。これは日本語の平坦な「アー」とは異なり、舌全体を奥に引き込み、こもった音色を作る必要があります。また、第2音節の曖昧母音/ə/をはっきりとした「ア」と発音してしまうため、リズムが崩れ、英語らしい強弱のコントラストが失われます。この単語を正しく響かせるためには、/ɜːr/で舌を固定し、続く/s/を鋭く鳴らし、最後の/n/で舌先を確実に歯茎へ当てるという、一連の精密な口腔操作を習得することが不可欠です。
人、個人、人間
She is a very kind person.
── 彼女はとても親切な人です。
The person in charge will be here soon.
── 担当者がすぐにここへ来ます。
I am a private person.
── 私はプライベートを大切にする人間です。
- IPA
- /ˈpɜːrsən/
- 音節数
- 2
- 強勢の位置
- 第1音節
多くの日本人は/ɜːr/を日本語の「アー」と同一視し、舌をリラックスさせたまま発音します。しかし、英語のこの音は舌全体を奥に引き込み、喉の奥を狭めてこもった響きを作る必要があります。この操作が抜けると、単語全体が平坦で薄っぺらい印象になります。改善には、舌の側面を上の奥歯に軽く触れさせ、舌先をどこにも触れさせずに浮かせる感覚を養うことが重要です。この「こもったアー」をマスターすることで、person特有の重厚で洗練された響きが生まれます。
02 ── 第2音節の曖昧母音を「ア」と明瞭に発音してしまう
第2音節の/sən/に含まれる曖昧母音/ə/を、日本語の「ア」のように明瞭に発音してしまうのが典型的な誤りです。英語では、強勢のない音節は極限まで短く、力を抜いて曖昧に発音されます。ここを強く出すと、英語特有の強弱リズムが崩れ、日本語的な平板なリズムに逆戻りします。改善策として、第1音節の/ɜːr/にエネルギーを集中させ、第2音節は「音を鳴らす」というより「添える」程度の意識で、口をほとんど開けずに脱力して発音する練習を繰り返してください。
03 ── 音節末の/n/で舌先が歯茎に触れず鼻母音化する
単語の最後を締めくくる/n/の音で、舌先を上の歯茎に確実に当てることができていないケースが目立ちます。舌先が浮いたままだと、音が鼻に抜けるだけの曖昧な鼻母音となり、単語の輪郭がぼやけてしまいます。/n/は舌先で空気を完全に遮断し、一瞬の閉鎖を作ることで鋭い響きが得られます。特にpersonのように子音で終わる単語では、この最後の閉鎖が聞き取りやすさを左右します。鏡を見て、/n/の瞬間に舌先がしっかりと歯茎の付け根に密着しているかを確認しながら練習しましょう。
読むだけでは、口の地図は動きません。
下のマイクを押して、「person」を一度、声に出してみてください。
この単語を、マイクに向かって発音してみてください。
発音すると、この場で認識結果・スコア・録音履歴・前回比が表示されます。
同じ音を含む語
- personal
- purpose
- version
- service
この音は、この章で扱います
第10章「隠れた母音 ― about の “ə”、bird の “ɜː”」
読了 約18分
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